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「真の音楽は超絶技巧を超えたところにある」

2014/07/24(木) 19:59:16

ニューヨーク在住のヴァイオリニストで、“The Violin Channel” や “Violinist.com” に寄稿する音楽ライターでもあるジャクリーヌ・ヴァナッス(Jacqueline Vanasse)氏によるインタヴュー記事より。

“Tatsuki Narita: The truth of music is found beyond virtuosity”

以下、全訳。 ※敬称は省略。適宜改行した。

キッズジムで弾こうが、エリザベート国際のファイナルで弾こうが、成田達輝は演奏方法は変えないと言う。彼が変えるのは、聴衆との接し方である。ロン=ティボー国際、エリザベート国際、仙台国際で第2位を得たこの日本人ヴァイオリニストにとっては、コミュニケーションと人間的な接触が極めて重要なものなのだ。

彼へのインタヴューは、私のインタヴュー経験の中でも最も魅力的なもののひとつとなった。この人懐っこいヴァイオリニストは、ためらわずに歌い、いくつかの楽譜を私に見せ、パガニーニのカプリースで発見したことや手にしたバロックボウの効果をこんな風だと口ずさんでくれた。

彼は人生について、思考について、音楽について、「線」や「曲線」や「フレーズ」という言葉を使って語った。加えて彼は、パリで数年間暮らしていて、表現豊かな美しいフランス語を話す。こうして私たちは、瞬間瞬間の考えを説明するのに相応しいほうを選びつつ、フランス語と英語を交えて語りあった。

小さい頃のヴァイオリンの先生は、達輝の家の近所に住んでいた。教師をしていた彼の母は、子供の素養のひとつとしてヴァイオリンを習えば良いという考えだった。家族に音楽家は一人もおらず、誰も彼にプロの音楽家になることを期待してはいなかった。

「僕はヴァイオリンを強制されたことは一度もありません。」「強制されていたら、ヴァイオリンが大嫌いになっていたでしょうね」と彼は付け加えた。

15歳の誕生日に、両親は彼にパガニーニのカプリースの楽譜をプレゼントした。ひと目見て、彼はその虜になってしまう。

「一曲一曲が新しい発見でした。わくわくしながら、その夜は、全曲を弾きました。1冊の本をひと晩かけて読み通すように、次から次へとページを繰りました。でも翌日になってもまともに弾ける曲は1曲もありませんでしたが」 彼は笑いながらそう言った。

以来、パガニーニへの好奇心と愛情は揺らぐことはなかった。彼はこれまでに、このイタリアのヴィルトゥオーゾのほぼ全作品を演奏したという。

2012年、私はエリザベート国際のファイナルが行われたブリュッセルのパレ・デ・ボザールの客席にいた。そこで私は達輝が弾くパガニーニ:協奏曲第1番のエミール・ソーレ作の驚くべきカデンツァを耳にした。

彼の技術は信じ難いレヴェルにあった。今自分が耳にしているものが一体全体何なのかを測りかねていた私は、眼に涙を浮かべつつ、笑っていた。熱いものがこみ上げてきて、拍手喝さいを送りたい衝動に駆られた。

それは私だけではなかった。すさまじいテンションがホールを満たしていた。誰もが身を乗り出して聴いていた。

私が彼の超絶技巧ぶりを大絶賛しても、彼はいたって冷静だ。彼によれば、書かれた作品なら、演奏は可能だという。超絶技巧は音楽ではない。

「僕は超絶技巧に留まっていることはできません。より上を見る必要があります。真の音楽は超絶技巧を超えたところにあります。」 

コンクールや演奏の結果は、ひと時のものだ。コンクールは達輝に彼がいる現在の位置、演奏レヴェルを指し示す。結果がどうあれ、彼は決して満足せず、常に何かを学び、何かを改善しようとする。

さらに、達輝がそのひと時に大きな関心を持つのは、人生からの影響を受け入れ、音楽がもたらす様々な感情を持って音楽を生きるためである。彼は人生と共鳴し合う旋律線を保つ必要がある。音楽は人生と共に進化しなければならない。

多くの人は変化し、成長したいと願うものの、恐れて練習部屋の中に閉じこもってしまいがちだ。心を揺り動かされるままに、人生の経験を受け入れること。楽しいものであれ悲しいものであれ、変化を受け入れるには勇気が必要だ。

「真の音楽を追求し発見することにおいては、人生のあらゆる経験が役に立ちます。例えば、僕がスペインに行きたいとします。僕は旅行の準備をし、歩くのか電車に乗るのかを決めます。とても美しい旅行線(travel line)を得るための準備が、とても美しい旋律線を得ることにつながっていくのです。」

最近、彼はある本で、「この世界で生きるためには、法則のない愛を学ばなければならない」という一節を読んだという。

「それは完全を追求することを止めなければならないという意味だと思います。人は自身の視野を広げ、次々とやってくる人生の経験に夢中になり、その影響に身を委ねなくてはなりません。読むもの、見るもの、聴くもの、人生のすべての経験が、人格を形作る元となります。それらは言葉にしたり、量で計ることができるとは限りませんが、音楽は常にその経験から生じるものです。他の人と接し、あるいは思想や人生と接する時、必ず何かが変化するのだと思います。」


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