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『ピエタ』(大島真寿美著 ポプラ社)-ヴィヴァルディの1枚の楽譜の謎に導かれた、様々な人生の「協奏」の物語

2011/02/27(日) 00:47:29

ヴィヴァルディをめぐる、歴史音楽小説。

しかも、かの大作曲家の失われた楽譜探しがメインテーマで、「美しい結末」が印象的。書評での評価も上々である。

でなくとも、ヴィヴァルディと聞けば、これぞまさに私たちに向けて書かれたような小説ねと、本ブログ読者ならば、すぐにアマゾンへ直行となろう。

発売当初は、品切れ店続出。アマゾンでも品切れ。重版待ちの状態となった。

すぐに書店に走って本書を買い求め、読了したイグラーユ。感動の余韻のままに、思い立って、ヴィヴァルディの『調和の霊感』を久しぶりに聴くこととなった。

例えば、サードポジション移行期のエレメンタリーおけいこニストなら誰もが、嫌と言うほど慣れ親しんだ汗と涙の楽曲、第6番 第1楽章 イ短調、通称「Aモール」。

何度聴いたか知れないこのスタンダードナンバーでさえ、その短調の哀切さと、前進する音楽の勢いに導かれるように、小説中の印象的な叙述や場面が次々と甦り、音楽と共鳴し始めるのを感じた。今までとは異なった「Aモール」が、確かに聞こえてきた。

ヴィヴァルディの音楽が、これまでの理解とは異なった次元へと切り開かれていく。そんな実感を持つことができたのも、18世紀ヴェネツィアの時代と風景と人間を見事に描出し切った、この小説の構築力の高さゆえなのだろう。

以下、ウィキペディアを参考に、小説に関わる若干の史実を記しておこう。

ヴェネツィアにあったピエタ慈善修道院。孤児を養育するこの施設には付属の音楽院があり、ヴィヴァルディはそこで音楽教師を務めていた。

ここでは、音楽的才能を見い出された8歳から10歳の女子学生が、集中的にヴァイオリンなどの器楽や合唱の訓練を受け、「合奏・合唱の娘たち」の一員へと育成されていたのだ。

ヴィヴァルディの400を越える膨大な協奏曲のほとんどは、この身寄りのない音楽院の女子生徒たちのために書かれた曲であった。

そして、ヴィヴァルディの指導の下、合奏・合唱団の技量は飛躍的に向上し、多くの女性ヴィルトゥオーゾや名歌手が輩出されたという。

この小説の主人公エミーリアの無二の親友であるアンナ・マリーアは実在の人物であり、ヴィヴァルディの指導の下に、才能を開花させ、名声を得たヴァイオリニストであったという。

史実を十二分に押さえた小説の静謐にして絶妙な語り口は、冒頭から読者を、18世紀のヴェネツィアにタイムスリップさせる。

主人公エミーリアと共に読者も、ヴィヴァルディの失われた楽譜探しの旅に出て、その過程で様々な人々と出会うことになる。

身分や境遇が異なるそんな彼らとの「協奏」の物語は、やがて現代人である我々にも大きな癒しと救いをもたらす感動的な結末へと至る。

小説の語り口同様、読書家を静かにじわじわ虜にし始めた予感がする。

いや、もはやそれは大きな奔流となっているのかもしれない。書店員の評判も上々で、恐らく来年の「本屋大賞」の候補にもなるはずだ。


ピエタ (ポプラ文庫 日本文学)


ヴィヴァルディ:協奏曲集 調和の霊感



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