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『バイオリニストは目が赤い』(鶴我裕子著 新潮文庫)

2010/01/04(月) 00:26:29

2005年に出版された単行本(『バイオリニストは肩が凝る』-アルク出版企画)が、改題して文庫化された。

著者は、東京芸大卒で、N響第一バイオリン奏者を32年間務めた。

単行本でも読んだが、今回、文庫版で4年ぶりに再読。面白かった。

勤続30年でも未だにN響になじめず、「どうしてこんなに行くのがイヤなんだろう」と、序文でいきなり余りにも正直な、そしてユーモアと茶目っ気に満ちた、軽妙洒脱な筆が全開。

「カイシャ」と呼ぶN響での演奏活動の舞台裏や指揮者に関する事が、様々なエピソードを通し語られていく。

「おり番」の時は、「ランチにイチゴミルクがサービスでついたぐらい」嬉しいとか、「おもしろくもナーンともない」譜読みを、大相撲や「ルパン三世」をテレビで見ながら、独特の方法で楽しみつつこなしていく術とか、次々と語られる本音トークは、演奏家と読者との間の敷居を上品にはずし、クラシック音楽愛好家でなくても十分に楽しめる極上のライト・エッセイに仕上がっている。

また、おけいこヴァイオリンの観点から言っても、実に興味深い内容が盛り沢山だ。

いくつか引用してみよう。

山形県出身の著者がバイオリンを始めたのは10歳の時。大澤秀雄先生に師事した。

「先生は、すごく怒りっぽかったが、私を愛してくださり、レッスンは、レッスンというより合宿に近かった。お宅へ行くとまず、最新版のグリュミオーのレコードを聴かせてくれる。自分がそのとき弾いている曲のこともあったが、あまり格が違うと、とらえどころがなかった。先生は目を細めて、『この歌い方だよ、どうしてこう上品なんだろう』と、聴きほれていた。私のほうは、早くいやなレッスンを終えて遊びたかった。」

「あの時代、あの田舎で」、先生は、「大事なポイント」をすべてちゃんと踏まえたレッスンをしてくれた。

大学卒業後、師事したのは、当時チェコから芸大に招かれていたマリエ・ホロニョヴァ先生。

「先生は、オイストラフの恋人だったんだもんね。きれいな、かわいい、かしこい、わがままな先生。それからチェコに動乱が起こり、先生は帰国した。私はまだ、メソッドの一部しか教わっていなかったが、格段の進歩をしたので、中断はつらかった。先生について行った石川静さんは、今や大バイオリニストである。モトも違いますが。」

そして1983年、N響がヨーロッパ公演でプラハを訪れた時、著者は先生に再会するのである。

また、「では、ウィーン・フィルの、あのうっとりするような弦楽器の響きは、いったいどんな高い楽器から生まれているのだろう」との疑問への答えを得た、カール・ベーム指揮ウィーン・フィルの練習室での光景や、ギトリス、クライスラー、クレーメル、グリュミオーなど、著者お気に入りのヴァイオリニストに関する記述の数々。

さらには、「ヴュータンをスペル通りに読むと『ヴュークステンプス』となる」との書き出しで始まる、ヴュータン:バイオリン協奏曲第5番や、芸大入試の課題曲だった時は、『開始直後にいきなりの三回転半』みたいな出だしを外さないように」という感想しか持たなかった、ラロ:スペイン交響曲など、著者お気に入りの楽曲に関する記述も、実にためになり楽しめる。


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