ビバ!おけいこヴァイオリン

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「招き neko」プロジェクト(100)-小さい頃から理論を教わる(2)

2010/03/18(木) 00:52:12

<<本当にこれからの日本の音楽界を支える人材を育てようと思ったら小・中学校のコンクール結果はいいのです。

その時点では分からなくても良いから調や和声やリズムを実技の中で教え、その知識を手がかりに自分の音楽を考えられるようになったとき、それを音に表せるように左手の指の向きから丁寧に見て行きたい。

音楽は単なる感情や気合で弾くものではなく、楽譜の裏側に何かとてつもなく大きな深淵がひそんでいることをおぼろげながらでも掴んで欲しいのです。

しかし、現実問題としてはこれはなかなか難しいのです。

まず指導する側自身、特に若手が実技を通して理論を教えられない、同系統立てて教えてよいか分からない、これは丁度現在が鈴木メソッドで基礎を教えられた音大出身者が指導者の中堅となり始めた時期でもある事が大きいでしょう。

小さい子はまずCDを聞かせて気に入った演奏を真似させて、あるいは「悲しそうに」「元気に」と教え、さてその次をどう展開させていったらよいか分からない。或は理論はソルフェージュ、楽典担当の先生に、と丸投げしてしまう。

またもうひとつは保護者側の問題です。

日本も便利に豊かになり、その分子供の精神年齢はおよそ2~3歳幼くなりましたが、親は反対に早く結果を欲しがるようになっています。

端的に言えば、小4でいきなり毎コン入選なら音高に進ませてもよいが・・・とか、小・中・高と入賞し続けていなければ音楽を続ける意味がない、とでも思うかの如くです。

そういう親子に地味な左手のエチュードをやらせるなどほぼ不可能です。「そんなことをするより来年のコンクールにぜひとも通りたいから通してくれる先生に」です。

それで思い通りにすると3年程はコンクール常連で居れますが、日コンまできて全く歯が立たずに終わることが殆どです。

先は見えているのですが、指導者が教室や学部の要職にある場合は理想ばかりを言っては居れません。集まってくる保護者の期待、教室の運営、学校の今後を考えれば看板は多いほうが良く、継続して結果を上げる必要があるので、その時点時点で「弾ける」生徒が多いに越したことはないのです。

結果的に学部教授陣は教室の子は原則として教えない、個人の生徒にだけ小学校の頃から理論まで教える、等々各々が自分なりの色分けをして教えています。

目先のコンクールに通ればよい生徒と日コン級で結果を出して音楽界を支えて行く生徒とでは、教えるべき内容の深さとかける時間の量は天と地ほども違うからです。

そこを鑑みるとき、小2の音楽教室の生徒にも理論を教えられるのは指導者本人に理論と実技二本立ての系統だった長期的教授法が確立されており、既に何らかの結果が出ていて揺るぎのない確信もあり、尚且つ数をこなさなければ食べていけない、生徒が逃げたらどうしよう、などと生活の心配をしなくて済む余裕がある、あるいはそういう点を気にかけないから可能なのである、と言ってもよいでしょう。

後は保護者側が何年先を見るのか、にかかっています。

広いようで狭い世界です。コンクールの結果が出るたびに、「あそこで辛抱していれば良かったのに」「あの先生の下でよく耐えたからねえ」「やっぱりここまでだったか」と話が出ます。

素人目には不器用に見えていても、専門家は見るべきところを見、聞くべきところを聞いています。この時期、周囲の意見に揺れ動くのは至極当然ですが、本人に気持ちがあるのなら踏みとどまるのも保護者としての役目でしょう。>>

(続・何年先を見るのか 2004/10/16 2:46)

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